すべての手術にはリスクがつきものだと心得よう
目の下のたるみ手術を行う前に、デメリットやリスクは必ず知っておきましょう。
よく言われるリスクが、切開法による下眼瞼外反(あかんべー状態になること)です。皮膚を切開した際、皮膚や脂肪を切除しすぎると、まぶたが下に引っ張られ、外反りすることがあります。また、傷跡が残ってしまうことも大きなリスクだといえるでしょう。
近年では切開法ではなく、メスを使わずまぶたの裏側からレーザーでたるみを除去する脱脂術が主流となっていますが、安全だと思われる手術法にもリスクは伴います。というのも、今や美容外科は全国随所に開院されており、医師の技術力や衛生管理のレベルはピンからキリまで存在し、目の下のたるみ手術ではありませんが、未熟な医師が行った治療で死亡事故も発生しています。顔のたるみを取る手術で失敗された人たちがクリニックを相手取り集団訴訟を行ったケースなど、手術方法のリスクというよりも、美容外科や医師自身の技術力や知識量の少なさ、カウンセリング時の医師とのコミュニケーション不足などからリスクが高まるケースが多い現状です。
より満足のいく手術を受けるためにも、深い知識を持った専門医に相談する必要がありますし、経験豊富な技術力の高い医師に美しく仕上げてもらうことが重要なので、医師選びは必ず慎重に行いましょう。
名医を選ぶコツとは?
リスクを避けるためには、腕と経験のある医師に担当してもらうことが何より重要です。目の下のたるみ手術を得意とし、症例数も豊富な医師を選ぶようにしましょう。
まずは、ホームページや医師のブログをチェックしてみましょう。多くのクリニックでは症例写真を掲載していますが、ここで見るべきは技術だけでなく、センスも重要です。美容外科は、技術力はもちろん、医師の美的センスが問われる世界。目の下のたるみ手術ならどの程度除去しどの程度ふっくらさせ、自然に若々しくするかなど、左右のバランスや仕上がりの美しさが医師により異なります。複数のクリニックのホームページを比較して仕上がりの善し悪しを判断しましょう。
気になるクリニックが見つかったとしても、そこで施術を確定してしまうのは時期尚早。カウンセリングで直接担当医と会って相談することが重要です。しかし、カウンセリング担当者と実際の手術を担当する医師が違うクリニックもよくあります。仕上がりのイメージや好みや希望、担当医自身にしっかりと伝えられるクリニックを選びましょう。
また、目の下のたるみを取る方法は様々あり、クリニックによっても対応している手法や得意な技法が違います。医師から自身にあう治療法について、理由や予算など丁寧に説明を受け、わからないことは必ず質問して、不安や疑問を解消しましょう。
万が一失敗したと感じたら…
万が一に備え、失敗した時のことも考えておきましょう。失敗した、と感じたとき、冷静でいられなくなったり、どうしていいか途方にくれてしまう可能性があるからです。
明らかに失敗した、と感じるようなケースももちろんありますが、手術の仕上がりイメージが患者さんの理想と違うことや、ささいな違和感を覚えるケースなども多数あります。
クリニックによっては、再手術や治療を無料や低価格で行ってくれるクリニックもあります。カウンセリングの時にしっかりと確かめておくようにしましょう。
それでも、専門用語を並べ「失敗ではない」と言い切る医師や、「もうしばらく様子を見ましょう」と、患者さんが諦めるまで引き延ばす医師もいます。この期間に他のクリニックにも相談の足を運び、“他院修正”という形で再手術・治療を受ける人も多くいます。
どうしても納得できない場合は個人で戦うのではなく、法律事務所に相談することをおすすめします。個人では失敗した、という根拠を提示したり証拠をつかむことは難しく、さらに大変な勉強量を要しますが、専門家から交渉をしてもらうことで案外すんなりと真実が解明されることがあります。泣き寝入りすることにならないよう、医師が言った言葉をメモしたり、領収書などを保存したりするなど、手術前から対策を万全にしておくことをおすすめします。