黒クマとは、目の下にできた膨らみの「影」のこと。「影」なので、たとえば天井の蛍光灯に顔を向けると「影」は消え、黒クマはなくなります。しかし、私たちの生活においては、屋内でも屋外でも光は上から下に向けて注ぐもの。そうである以上、目の下の膨らみには必ず「影」が生まれてしまいます。 ここでは、黒クマの詳しい原因、黒クマのセルフ解消法、病院での治療法、黒クマの再発防止策、メイクで黒クマを隠す方法などについて、詳しく解説します。黒クマにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
黒クマの原因は眼窩脂肪だけじゃない!6つの大きな要因
黒クマの原因は目の下の「影」です。目の下には、様々な原因によって凹凸ができることがあります。その凹凸の影響によって生まれる「影」が黒クマです。では、なぜ目の下に凹凸ができるのでしょう? よく知られているのは「眼窩脂肪」ですね。しかし眼窩脂肪以外にも黒クマの原因になるものは複数あります。その代表的な要因を6つほど見ていきましょう。
眼窩脂肪(がんかしぼう)
目の下には、眼窩脂肪と呼ばれる脂肪組織があります。この脂肪組織が、加齢などによって徐々に重力に負けて下のほうへと垂れ下がってくると、そこに凹凸ができます。この凹凸の影響で生まれた「影」が黒クマとなります。
目の下のハリ成分の減少
肌の内部では、常にコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが生成され、肌のハリや潤いを保つ働きをしています。これら肌のハリ等を保つ成分が、加齢などが原因で徐々に減少してくると、目の下のハリも弱ってきてたるみが発生。このたるみの影響で生まれた「影」が黒クマとなります。
目の周辺の筋力低下
加齢などが原因で目の下の筋力が衰えると、目の下の皮膚や眼窩脂肪を支えられなくなり、徐々にたるみが生じます。このたるみの影響で生まれた「影」が黒クマになります。
むくみ
顔がむくんだとき、目の下のむくみの影響で「影」ができることがあります。むくみが解消するまでの一時的な「影」ですが、これも黒クマの一種と考えて良いでしょう。
化粧品の影響
化粧品の中にイソパラフィンという成分が含まれている場合があります。普段、イソパラフィンが配合されている化粧品を使用している人は、この成分が皮膚の細胞に影響を与えて目の下がたるんでくることがあります。その影響で生まれた「影」も黒クマに分類されます。
生まれつき
先天的に眼窩脂肪が前へ突出している人もいます。その場合に生まれた「影」も黒クマです。
以上の6つが黒クマの主な原因です。これらの中でも特に多い原因が「眼窩脂肪」なので、多くのクリニックでは黒クマ=眼窩脂肪が原因と説明しています。次いで「目の下のハリ成分の減少」と「目の周辺の筋力低下」。お気づきでしょうか…これら3つは、ほとんどの場合加齢が原因で起こる症状。つまり、黒クマの原因の大半は実は加齢なのです。
黒クマを解消するには?自分でできるセルフ対策
眼輪筋(がんりんきん)を鍛える
眼輪筋とは、目の周囲にある筋肉のこと。眼輪筋の衰えが黒クマの原因の一つなので、日頃からセルフケアで鍛えましょう。眼輪筋の鍛え方は次の通りです。
- 1. 両目を閉じる
- 2. 目に力をギュッと入れて閉じる
- 3. そのまま5秒間キープする
- 4. 目を空ける
- 5. 眉毛を上にあげて目を大きく開く
- 6. そのまま5秒間キープする
以上です。簡単な方法なので、ぜひ毎日実践してみてください。
目の周りを保湿!内側&外側からWパワーで黒クマ改善
目の周囲をしっかりと保湿することでハリや潤いを維持し、たるみの生じにくい肌をキープするようにしましょう。肌のハリ・潤いをキープするためには、肌の外部からのケアと、体の内部からのケアの両面からアプローチしてください。
- 肌の外側から黒クマを対策
- 化粧水、乳液、クリームなどを使って、毎日、お肌のケアを行いましょう。なお、使用中の化粧品にたるみの要因ともなるイソパラフィンが含まれていることもあるので、どんなに忙しくても、毎日かならずクレンジングを忘れないようにしてください。
- 体の内側から黒クマを改善
- 肌の保湿に良い成分を、食事やサプリメントから積極的に摂りましょう。具体的には、皮膚の働きを整える「ビタミンA」や「ビタミンB」、知新陳代謝を促す「ミネラル類」、女性ホルモンの生成に働く「ビタミンC」や「ビタミンE」、皮膚の原料ともなる「タンパク質」などを多めに摂りましょう。
- 目のクマにも良し!肌の働きに関わる食材&成分例
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下記に目のクマにも良い、肌へ働きかける成分をまとめました。ぜひこれらを意識的に取り入れていきましょう!
- ・皮膚の働きを整える…ビタミンAを含む緑黄色野菜、ビタミンB群を含む海藻類
- ・新陳代謝を良くする…乳製品や魚に含まれるミネラル
- ・女性ホルモンを作り出す…ビタミンC、ビタミンE
- ・全身の組織を生成する…タンパク質
目の周りの血行を良くして黒クマを撃退
血行不良になると、目の下に老廃物などがたまってむくみとなり、黒クマができてしまいます。蒸しタオルなどを使って、血行を改善させることを意識しましょう。ただし血行を改善させるためとは言え、目の周りを強くマッサージすることはおすすめしません。目の周りの皮膚は非常に薄くデリケートなので、マッサージをすることにより、かえって黒クマを悪化させてしまう恐れがあるからです。
ちなみに毎日湯船につかるだけでも、血行が良くなるので多少の黒クマ解消効果を期待できます。特に、むくみが原因で黒クマが悪化してしまった…!と言う方にはおすすめの方法でしょう。
確実&即効性を期待するなら病院・美容外科で治療
黒クマの原因の大半は、眼窩脂肪の突出によるたるみ。つまり、加齢が起因しているということ。加齢に対してセルフケアで対抗しても、その効果には限界がありますよね。多少は症状が改善するかも知れませんが、おそらく現状維持が良いところではないでしょうか。
本気で黒クマを治したいと考えているならば、やはりクマ治療ができる病院やクリニック、美容外科や美容皮膚科で治療してもらうことがおすすめです。しかし、クリニックで行なっている黒クマの治療法には、非常に多くの種類があります。ここでは、黒クマ治療で代表的な治療法を4つご紹介します。
黒クマの治療法一覧
脱脂術
下のまつ毛などに沿って目立たないように皮膚を切開し、そこから眼窩脂肪を取り除く治療法。この治療法の場合、確実に眼窩脂肪を取り除けるという反面、わずかながらも傷跡が残ってしまうというデメリットがあります。このデメリットを埋めるために、下瞼の裏側から眼窩脂肪を取り除く「下眼瞼脱脂術」という治療法も用意されています。
裏ハムラ法(経結膜眼窩脂肪移動術)
下膨らんだ眼窩脂肪をくぼんだ部分に移動させて黒クマを解消させる治療法。施術は目の裏側から行なわれるため、傷跡が残る心配はありません。ただし改善が期待できるのは症状が中程度の黒クマまで。重度の黒クマの場合は、下まぶたの裏側ではなく、下まつ毛に沿って切開する「ハムラ法」が適しています。
ヒアルロン酸注入
下目の下のくぼみの部分にヒアルロン酸を注入し、黒クマの原因となる「影」をなくす治療法。即効性がある反面、効果の持続期間が半年から1年程度というデメリットもあります。効果を持続させるためには、定期的に施術を受けなければなりません。
脂肪注入
下目の下のくぼみの部分に、患者本人の脂肪を注入して黒クマを解消する治療法。患者の目の下の膨らみの原因となっている眼窩脂肪を採取し、これをくぼんでいる部分へ注入するというやり方が一般的です。自分自身の脂肪を注入するため、体の拒絶反応はありません。
黒クマをメイクで隠す方法~濃い目のマッドリップで撃退!~
この記事を読んでいる方の中には、明日にでも黒クマをどうにかしたい!と言う方も多いのではないでしょうか。そんな時は「黒クマを治療~」なんて悠長なことは言っていられません。そこで、ここでは黒クマを誤魔化せるメイク術をご紹介。急なデートの際にはぜひ活用してください。
隠さないという選択も!モード系で
黒クマは老けた印象になりがちですが、意外にも目力には繋がる模様。いっそたまには気分を変えてモード系メイクに挑戦するのもアリでしょう。マットな肌に黒のアイライン、唇は赤のマッドリップ…ただし、モード系は日本男児にはあまり受けが良くないので注意です。
パール入りのコンシーラーでキラキラ感を出す
モード系はちょっと…と言う方は普通のコンシーラーではなく、パール入りのコンシーラーを使ってみてください。目の周りの明るい印象が目立ち、黒クマの印象が小さくなります。なるべく自然な印象にするためにも、カラーはベージュやオークル系などの肌の色に近いものを選びましょう。厚塗りするのではなく、薄く全体に伸ばすように使うのがポイントですよ。
黒クマ治療におすすめの病院
黒クマの治療であれば、切らない脱脂術がおすすめです。元来の脱脂術同様に確実な効果も期待出来ますし、また切らないので少ない負担で黒クマを解消できます。
ただ、やはりおすすめと呼ぶなら治療技術だけでなく、仕上がりのデザイン性も重視したいところ。安全性はもちろん気になりますが、術後の仕上がりが明らかに不自然だったら本末転倒になりますよね。このような条件を満たし、かつ口コミ評判も良い病院を下記へピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。(※2017年10月調べです)
セオリークリニック

目の下のクマ・たるみの専門治療病医院。中でも体への負担を最小限に抑える「切らない脱脂術」を得意とし、仕上がり面での口コミ評判も高評価です。治療価格は平均相場よりやや低めの良心的価格。
銀座みゆき通り美容外科

とくにクマ治療の技術が高く、症例数も豊富なクリニック。評判が高く、口コミで遠方から来院する患者さんも。医師は日本美容外科学会認定専門医。治療価格は平均相場程度の設定。